現在、新型コロナウィルスで東アジアはそれどころではないのですが、IR(統合型カジノリゾート)の問題をごまかして通るわけにはいきません。日本と中国の関係を含めた、IR問題についてみていきます。

IR問題とは

IRとは、カジノを含む統合型リゾートを指します。
2025年ごろをめどにしながら、大規模カジノリゾートを作り、アメリカやシンガポールのように、外貨を呼び込もう、観光立国として立ち上がろうというものです。

これには賛成・反対のさまざまな意見が、識者の間でも、政府間でも、また個人的な思いとしてもたくさん飛び交います。そして、不正も起きたことで問題化しています。これがIR問題です。

実は、このIR問題。まだカジノの建設場所/予定地すら決まっていません。2022年に目処が立つ予定で、東京・大阪・神奈川・愛知・長崎・和歌山と、さまざまな場所が立候補しています。

いずれにせよ、カジノができれば地元の賛成や反対、そして経済効果やインバウンド観光客の増加など、さまざまな変化が起こり、大きく注目されることは間違いないと考えられます。

経済効果は2兆円

国の試算によりますと、経済効果は2兆円だといわれています。外国の方々は、各空港にアクセスし、そこから在来線やレンタカーで地元入り。そして泊まったり食べたり飲んだりお土産を買ったりして、経済効果をもたらします。

その経済効果がトータルで2兆円だということです。
2兆円も地元に落ちるのであれば、それは莫大な経済効果です。というわけで、各地が誘致に乗り出しています。

中国、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム…さまざまなASEANの国の人たちが、日本にさらに来てくれて、楽しんでくれることでしょう。

 

日本へのポジティブな影響

いま、終わりの見えない新型感染症(COVID-19)の対策で、日本のみならず世界が大揺れです。ただ、何事も良い面が存在しますから、なかなかニュースで新型コロナの話はいい面が流れてこないですが、ポジティブな日本社会への影響をみていきましょう。

新型感染症のコロナを通じて、良くも悪くも、近代化することではないでしょうか。いままでも十分、日本は近代国家だったはずですが、それでも戦前の軍部制を引きずっていたのは事実です。なぜなら、そもそも大学を中心とした学歴社会は、東大を出て陸軍に入るための学校社会の延長ですし、日本が持つ官僚制度もまた、戦前の延長です。

縦割り、閉鎖社会、終身雇用。このあたりが、グローバル化によって開かれ、オープンな社会に変化するものと思われます。実際、終身雇用は経団連がもう維持できないとすらいっています。閉鎖社会もまた、若者を中心に世界に羽ばたき、日本を外から揺さぶる人も増えています。

問題は、行政や役所の縦割りで、厚労省は新型コロナの検疫・検査、外務省はチャーター機、経済産業省はサプライチェーンの問題と、それぞれが自分たちの仕事だけを考えた結果、誰も東京オリンピックについて結論を出そうとはしません。この状態が、テレビのニュースや新聞などのオールドメディアと、それをシェアする一般の人達のSNSによって、構造が丸裸になり、私たちの前に、日本の現実を突きつけようとしています。

インターネットはすべてを民主化しますから、この官僚や省庁の構造も、もしかしたら変わっていくかもしれません。官僚や終身雇用の霞が関が変わるなんて、今は想像つかないかもしれませんが、終身雇用や閉じた日本ですら、開かれていったのです。将来のことは誰にもわかりません。

 

変わりゆく中国

また、日本と中国の関係に変化が起きるかもしれません。日本が変わらなければならないのと同様、中国も変化が求められています。とくに、きちんとしなければならないのが、数字の面です。中国はGDPですら、公式発表の数字が怪しく、信じている人はいないと思います。

それと同様に、新型コロナの罹患率、死亡率、感染率、治癒率なども、いま公表されている数字が正しいかは誰にもわからないのです。数字が操作されている可能性は十分あります。それでも、中国も変化が起きようとしているのに、あなたは気がついていますか? これまでは、検閲が非常に厳しく、中国共産党に対してネガティブな意見はまったくオモテに出てこなかったものが、たとえば新型コロナを最初に警鐘鳴らした医師の隔離や死に対して、市民からの怒りの声が上がっています。

この社会的な危機を通じて、中国は変わるかもしれませんし、きっと変わらなければならないのでしょう。透明性を持つこと。情報公開すること。オープンネスであること。今までの中国に足りていなかった、この情報公開が、国際的な信用を勝ち取る上で必要であると、上層部もきっと気がつくはずです。

その信頼がないまま、国際社会で存在感が増していった中国は、非常に危うい状態で走り続けてきました。それでも、人命軽視は国際的にも許されないことですし、一般市民からも怒りの声が上がっています。もしかしたら、コロナで変わるかもしれないのです。

 

IRで再び盛り上がる!

このままいけば、東京オリンピックは誰も中止の決断を出さないまま、海外から日本への渡航禁止が強くなって、つまり選手がやってこなくてスカスカのまま運営、あるいはなし崩し的に中止となることでしょう。もともと、東京オリンピックのあとは、不動産の地価も大きく下がり、景気も悪化するといわれていました。

それはあり得る未来かもしれません。それが、IR統合型カジノリゾートで再び盛り上がるかもしれないのです。社会を襲った新型伝染病と東京オリンピック開催の危機。経済には大きなダメージが考えられます。

現に、不要不急の外出をしないででくださいと政府がいう中、飲食店や集合施設は大きな影響を受けています。しかし、IRでふたたび、日本に脚光が当たれば、大きく盛り上がることは希望の星です。

 

最後に

現在、新型コロナで客足が減ったり、不穏なニュースばかり流れてきたりして、不安になることでしょう。しかし、これからも経済は続きますし、ビジネスも止めるわけにはいきません。健全に商売を続け、しかも長期に続けていくためには、広い視野に立ってみることが大切なのではないでしょうか。

新型コロナ感染症で盛り下がった景気は、IRで再び脚光を浴びるはずです。中国の人たちも、アジアの人たちも、その他世界中の人たちも、刺激に飢えていますから、カジノがあったらきっと楽しんでくれて、お金をたくさん落としてくれます。

その時が来てからでは遅いのです。何事も準備が9割、むしろ、いま中国からのお客さんが減って、インバウンドに引け目を感じている人が多い今こそチャンスです。QRコード決済は、次に波が来るときには、整備されていないとお客さんをがっかりさせてしまいます。もう世界ではキャッシュレスは当たり前であり、現金社会の日本が少し遅れているだけなのです。

中国の人たちを再び呼び込むため、QRコード決済ができるような、アプリをいれておきましょう!準備しておけば、チャンスが再び巡ってきたときに、大きく差を開けて勝つことができます。