ちょっと過激なタイトルにしてしまいましたが、いま、日本ではようやくキャッシュレスが盛り上がろうとしています。先陣を切ったのがPayPayで、20%のキャッシュバックという還元キャンペーンは大きな話題となりました。

PayPayが大成功したことで、LINE Payやメルペイなど、各種“ペイ”が盛り上がり、日本は一気にキャッシュレスの時代に突入・・・したかのように見えます。

たしかに、キャッシュレスの推進があり、政府もこれを後押ししたことで、ずっと現金を持ち歩いていたのが、スマホで支払えるようになったのは事実です。

しかし、日本のキャッシュレスはまだまだ遅すぎ、古すぎます。

では、今回は中国の事情をみていきます。

いいねでお金がチャリンチャリン

中国では、動画アプリが花盛りです。中国の方は個性を重んじる場合が多いので、動画の配信者もさまざまです。そこで、動画のアプリとアリペイがくっついて、動画で「いいね!」を押したら、どんどん投げ銭されるというサービスがあります。

SNSを楽しんでいて、「いいね!を10回押したい」と思うことはあるのではないでしょうか。いいねは基本的に一度限りです。しかし、あまりに同意したとか、あまりに好ましすぎる投稿をみたときに、いいねをたくさん押したくなるのは人情。世界共通です。

よって、いいねを長押しすることで、アリペイから小銭がどんどん飛び出して、チャリンチャリンと相手に投げ銭されるのです。動画とアリペイがくっついているところが、非常に面白いですね。いいねを押したい、強く押したいというニーズに応えたものです。

QRコード泥棒に注意

その一方で、リアル店舗でのQRコード決済はもう浸透しすぎるぐらい浸透しています。中国では、列に並んでいる人の後ろからQRコード泥棒をする人も増えてきました。決済をしようと列に並んでいる間に、スマホを取り出してQRコードを準備していると、後ろからそれをカメラで撮影して決済ページを盗んでしまうのです。

これは、中国でいま問題になっているQRコード泥棒で、今後は日本でも問題になってしまいそうです。いつか、もっと少額の決済が日本国内で浸透したら、あちこちでスマホを取り出して列に並ぶ人が増え、そうなると、このQRコード泥棒を覚えた犯罪者が暗躍する可能性は十分あります。

対策としては、決済の直前になるまでスマホは取り出さないということです。見られているという自覚を持って、お金を管理することが必要です。